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こちらは【後編】の記事になります。【前編】を読まれていない方は下のリンクからどうぞ。
大爆笑御礼!てことで、2022年4月1日、映画「KAPPEI」の舞台挨拶がTOHOシネマズ六本木で行われたようです。
舞台挨拶にはサプライズゲストとしてスギちゃんが登場。KAPPEIを演じた伊藤英明になりきって挨拶したり、その後に髪をスギちゃん風に固めた本物の伊藤英明さんが登場して、「コーラのフタを捨ててやったぜぇ」なんてスギちゃんのネタをやってくれたようです。ファンにはたまりませんね
舞台挨拶の様子は、4月2日にYouTubeの東宝MOVIEチャンネルにアップされています。下にリンクを貼っておきますので、是非ともチェックしましょう♪
そしてなんと!映画「KAPPEI」のホームページの伊藤英明さんの画像が全てスギちゃんに置き換わっていました!!なんという粋なはからい!さすがKAPPEI、何度も笑わせてくれます。4月3日に確認したときには残念ながら(?)本物の伊藤英明さんの画像に戻っていたました。エイプリルフール限定ということだったのでしょうか。
この先はネタバレありになります。ご自身で見に行くのをを楽しみにされている方はこの先をお読みになるのは我慢してください。
結末までネタバレあらすじ
それでは続きのネタバレあらすじを書いていきます。
終末の戦士、正義(まさよし)との再会
無戒殺風拳、馬跳流の使い手である正義(山本耕史)もまた、現代社会に自分の居場所を見つけられず傷ついていました。正義はその名の通り正義感に溢れ、道行く人々を助けようと、重そうな荷物を運んであげようとしたり、ベビーカーを押すのを手伝おうとします。ですが師範から渡された服は赤いキャップにお腹がでる短い丈の赤いジャケット、赤いショートパンツに股間には馬の顔。泥棒や変態と勘違いされ、社会に受け入れられないと悟った正義は北中の武智(鈴木福)ら舎弟と夜の校舎をガラスを壊してまわります。
正義の馬跳流は馬に鞭で気合いを入れるがごとく、自分のズボンを破り自身の尻を叩くことで闘気を練り上げ相手を攻撃します。ですが正義の攻撃はぴょんぴょんと勝平に近づくのみで、勝平にワンパンでやられます。そう、正義の攻撃は実践に向かないのです。
・・・もう、どこから突っ込めば良いのでしょうね。師範の服のセンスか(むしろ悪意を感じます)、40過ぎたおじさんが中学生と共にグレ、尾崎豊にはまってしまったことか、実践に向かない馬跳流か。実践に向かない拳法は何に向くのでしょう。考えてみましたがわかりませんでした。
終末の戦士、英雄(ひでお)との再会
勝平に続き、勝平との戦いで正義の心を取り戻した守、正義が入間(なにわ男子西畑大吾)のアパートに次々と転がり込み住み着きます。入間は部屋を血だらけにされたり、ゴミが散乱したり、散々です。
残る終末の戦士は英雄(小澤征悦)ですが、勝平達は、英雄は終末の世にこそ自分の存在価値があると考え、世を荒廃に導こうとしていると考えます。事実、勝平達が渋谷の街に出てきた翌日から、都内ではコンビニ強盗が多発しているのです。
そんなある日、英雄の殺風を感じた勝平達はとあるレストランにたどり着きます。そこは勝平の思い人山瀬のバイト先で、強盗に襲われた後でした。まさか英雄が・・・そう思った矢先、強盗を追い払ったという人物が出てきました。それこそが、無戒殺風拳、龍砲流を極めし英雄でした。
英雄も師範に解散を言い渡されてから、大変な苦労をしていました。食うに困りレストランの裏で残飯を漁る日々・・・そこへ、優しいというか天然と言うか警戒心ゼロ過ぎる女子、山瀬が廃棄予定のドーナツを差し出します。「賞味期限過ぎちゃいましたけど、まだ全然食べられますよ!」と。英雄は感動します。「私が怖くないのですか?」英雄の見た目は、プロレスラーのような上衣とパンツ、肩パットのついたマントに天を衝くように逆立った髪に口ひげ。私の表現力では伝わらないと思うので、「KAPPEI」のコミックス5巻を参考にさせていただきます。
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「え?全然(笑顔)」と答える山瀬。そんな山瀬に英雄が惚れないはずがありません。山瀬と同じレストランで働くために必死でお金を稼ぎ、家を借り見た目をナイスミドル風に整え、レストランのバイトの面接を受けめでたく同じ職場で働くことになりました。
山瀬の恋の行方
勝平と英雄から想いを寄せられている山瀬ですが、そんなことはつゆ知らず、先輩(岡崎体育)に一途に想いを寄せていました。山瀬は可愛く優しいのでモテますが、高校時代から何人にも告白されても全て振り、一途に先輩を想い続けていました。今まで想うだけだった山瀬ですが、とうとう先輩に想いを伝えることを決心します。「先輩、私・・・今まで言えなかったけど、ずっと好きでした!」
・・・決死の告白も実らず、山瀬は振られてしまいました。一人公園のベンチで泣いているところに勝平がやってきます。勝平は隣に座って山瀬に言います。「想いを伝えた山瀬の勇気は素晴らしい!」元気づけられた山瀬はほっとして眠くなってしまい、勝平の方に倒れかかります。勝平はそんな山瀬を人差し指で支えつつ、ずっと側にいてあげるのです。
勝平と英雄の山瀬への告白
山瀬への恋に夢中になっていると思われた勝平ですが、彼もまた自身の存在意義に悩んでいました。今まで終末の世を守るために生きてきたのに、今の世には守るべき、戦うべき理由がない。そんな悩みを山瀬に伝えると、彼女はこう言います。「次は勝平くんが幸せになる番じゃないのかな?」と。勝平は山瀬のその言葉に脈ありだと確信し、自身の想いを山瀬に伝える決心をします。また英雄も、山瀬に想いを伝えると勝平に言います。
計画はこうです。英雄が山瀬をレストランに誘い、そこで告白する。二人一緒にレストランを出てきたら告白成功。山瀬が一人で出てきたら告白は失敗。勝平は英雄の告白の後、英雄の告白が上手くいってもいかなくても想いを伝えると。
当日。英雄と山瀬がレストランで食事をしていると、レストランのスタッフ・客総出のフラッシュモブが始まります。ダンスメンバーには守・守の思い人美麗(3時のヒロインかなで)・守の恋のライバル和也(関口メンディー)も。短い時間ですが本格的なダンスが見物です。このシーンは原作には無いのでダンスはアドリブだそうです。その後天上から吊り下げられて登場する英雄。バラの花束を渡し、山瀬に想いを伝えます。
レストランの外で様子を見守る勝平・入間・正義ら。レストランから出てきたのは・・・山瀬一人でした。次は勝平が告白する番です。ですがここに来て勝平は勇気が出ずもじもじ。
そんな勝平に今までおとなしくしていた入間がキレます。
「いつもいつも口ばっかり!ぐだぐだ言わず行けよ!!」
居候し続ける勝平達にうんざりしつつも、入間は勝平の恋を応援していました。怒るのも当然でしょう。そんな入間に背中を押され、勝平は山瀬の元へ。想いを伝えようと緊張するあまり勝平の殺風が高まり、その圧を受けて車が暴走してしまい、車に轢かれる勝平。車の下敷きになり、顔をタイヤに潰されつつ、とうとう山瀬に想いを伝えます。
「ずっと好きでした」
「彼女になってください」
山瀬の返事は・・・「ごめんなさい」
山瀬の言葉で、山瀬に告白することを決心した勝平は振られたことが信じられず、嫌みを言いそうになりますが、どうにかこらえ、こう答えます。
「山瀬を好きになれて、幸せでした!!」
この映画、誰も想いが通じないんですよね。みんな一途に相手を想っているのに。
エンディング
それから一年後。季節は巡り春。入間や山瀬の大学の卒業の日です。一年前の出会った日のようにみんなで花見をしていると、空から大きな隕石が。
場面は変わり、ビルが崩れ人のいない荒廃した渋谷の街。少女が柱にくくりつけられ、無頼の輩に矢の的にされそうになっています。間一髪のところで無頼の輩を倒し、少女を救う勝平。勝平が少女をいたわっていると、後ろで人の倒れる音が。
「後ろあぶなかったよ」
勝平の背後に迫った輩を倒したのは、なんと終末の戦士となった山瀬。
「アルタ前であばれてる奴らがいるって。行こう」
その言葉に応えるように、勝平はバイクにまたがり、後ろに山瀬を乗せて走ります。
山瀬は笑顔で勝平の背にしがみつくのでした。
映画「KAPPEI」の感想
私は原作は未読で、むしろ映画のエンドロールで原作が存在することを知りました。
映画のCMを見た時のストーリーの予想は、良い体の実力派俳優さん達の肉体とギャグを楽しめる映画で、主人公の勝平が恋をすることはおまけ程度に考えていました。
映画を見てみたら、勝平は初めから終わりまで一途に山瀬を思い続け、その山瀬には何年も思い続けた相手がいたり、終末の戦士達も生まれて初めての恋に純粋に身を捧げ続けます。あらすじには書いていませんが、山瀬や入間の大学の友人も、彼氏に尽くしてきたのに裏切られ、傷つくという描写がありました。みんな想いは届かず傷ついているのですが、一途に思い続け、勇気を出して想いを伝える姿にはすがすがしさとキャラクターへの愛しさが生まれました。玉砕して傷つくと言うことは、それだけ相手を想っていたということなのですから。40を超えたおじさん達が初めての恋に身を悶えさせる姿はちょっと気持ち悪く(笑)とても可愛らしくもあります。
結末はまさかの展開に驚きました。おそらく原作とは違うオリジナルのラストではないでしょうか。物語の序盤で勝平が山瀬に言った「いつか終末の世になったら、共に戦おう」のセリフがここで回収されることになります。
ラスト、バイクの上で勝平の背にしがみつく山瀬の笑顔には、信頼と愛情の気持ちを感じました。はっきりとした描写はありませんが、共に終末の世で戦う中で、友情を超えた深い信頼が生まれ、愛情も芽生えたのではないか。今はまだ友情だとしても、長い時を共に戦う中で愛情も芽生え、荒廃した世の中ではあるけれど、勝平の想いが通じて幸せになる日が来たらいいなと。振られて終わりではない、未来への期待を持たせてくれて、私はとても気持ちよく見終われました。
なにわ男子の西畑大吾くんも、ただ勝平達に振り回される気弱な大学生かと思いきや、間の良いツッコミで幾度も笑わせてくれたり、とても演技の上手な方なんだと思いました。演技の仕事は今後も増えていくのではないでしょうか。個人的には凶悪な犯人役とか見てみたいです。
こんなお馬鹿そうな映画ですが、脇役までキャストが豪華で全員が笑わせてくれて、普段見られない姿を見られて本当に贅沢な映画だと思いました。映画館では老若男女様々な方が鑑賞していましたが、みんな声を出して笑っていました。
エンディングも西川貴教featuringももいろクローバーZの「鉄血 Gravity」という格好良い楽曲なので、エンディングも是非最後まで見ることをおすすめします。
2022年4月4日現在も、CMも流れ絶賛上映中なので、興味を持たれた方は是非劇場に足をお運びください。
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